北海道の長い冬が終わり、今年も春がやってきた。街中で日陰になっているところや空き地では雪が残っているところも多くあるけど、庭では雪は消えた。雪国ではおなじみのことだけど、春を早く迎えられるよう雪を早くとかすために氷割りや雪崩しというのをする。我が家でも3月の末頃から少しずつ山になっているところの雪を日当のよいところに移動させるなどして雪解けをうながした。
我が家の庭で春の訪れを教えてくれるトップバッターはクロッカスだった。咲いている時期は短いけど、春の園芸熱にスイッチを入れる重要な役どころ。
芽を出してから1週間経たずして開花を迎えた。
紫色のクロッカスは花言葉が「愛の後悔」というらしい。小説のタイトルやテーマになるような深みのある言葉だ。由来はギリシャ神話のエピソードにあるらしい。美少年クロッカスがリーズという若い娘と恋に落ちたものの、結婚を許されずそれぞれ自らの命を断ってしまった。哀れなその姿を見た花の女神アフロディテは、美少年クロッカスをクロッカスの花に、リーズを朝顔へと変えたらしい。
昨年秋に初めて植えたスイセン。発芽はやはりチューリップよりも早い。春早い色の少ない庭にきれいな緑が鮮やかだ。
ムスカリ・アズレウムは発芽と同時に花芽も出してきている。葉がよく出ないうちから早々と花が上がってきている。隣からはチューリップの芽が出てきている。
日に日に大きくなってきたスイセン。長い冬を雪と土の下で耐えた球根たちは、発芽をすると待ってましたとばかりに勢いよく花を咲かせようと成長していく。
昨年に植えた宿根草たちも発芽をしてきた。初めて宿根草を買い、植えてはみたものの本当にこの長い冬を耐えて生き残ることができるのだろうかと不安な面もあった。パンジーやビオラのような小さな草花が寒さに耐えるのは去年見ていたので大丈夫なのだろうとは思いつつも、春になってこのような新しい芽をみつけ素直に感動した。
去年買った「早咲きシリーズ」のチューリップである「ザ・ファースト」が開花した。スイセンよりも早いものの、クロッカスに次ぐ2番手ということで、セカンドだけれども、ほかのチューリップがまだ株が充実していない中でとても早い開花だ。背丈が短く一般的なチューリップのイメージとは異なるけれど、かわいらしく春らしい。皮付きリンゴのような模様だ。