1月にタネをまき、室内で育苗をしたパンジーやビオラたち。5月のゴールデンウィークに庭や鉢に植えたその後の成長記録をまとめてみた。
目次
タネまきから育苗へ
1月末にタネをまいてから発芽まで1週間近くかかった。セルトレイにタネをまいて、つまようじで軽く土に数ミリ程度押し込んでやった。トレイを給水トレイに乗せ、そこに水張りをして底面給水。上から水をかけると土が乾燥していて水分を弾いてしまうので、それと一緒にタネがこぼれてしまう可能性がある。底面給水ではじっくりと水が土に上がって行くので安全。
発芽してからは室内で日照がどうしても少なくなるので、徒長のリスクがある。実際に去年はそれで失敗した。調べてみると、土が水でヒタヒタになると水分過多で徒長する傾向になるようなので、少し乾燥気味に育てた。その後、写真は撮り忘れたけど、本葉が大きくなって葉数が5枚くらいになった時にポットに移植した。
ポット移植後からゆっくりゆっくりと成長し、ここまでになった。パンジー・ビオラは株が充分に成長していなくてもつぼみを持って花を咲かせようとする傾向があるらしく、つぼみが出てきたので、その都度ハサミで切り取ったり、手で慎重にむしって取り除いた。
かわいそうだけど、この後の株の成長のためと思い、こころを鬼にして行った。ポット苗となってからも室内での育苗なので、ひょろひょろに徒長するのを避けるため、やっぱり少し乾燥気味に育てた。水やりの時には規定量の半分くらいに薄めた液体肥料を与えた。
いざ定植
ここにはユリを円を描くように植え、それをさらに囲むように丸くビオラを植えてみた。春になりユリの芽が土から飛び出している。
定植する場所の土には牛糞堆肥と元肥の緩効性肥料を混ぜ込んだ。土の表面に小さな白い粒がみえているのが肥料。
ヤマボウシの木の周りにも木を丸く囲むようにパープルのビオラを植えた。すでに花を咲かせているものもある。
株の成長期
ゴールデンウィークの定植後も季節が寒い日に逆戻りしながらも、株は少しずつ成長した。1月末にタネをまいてから約4ヶ月後にようやく一番花をみることができた。ナチュレシリーズはメーカーであるタキイ種苗のHPをみると寒さに強く強健とのことで、たしかにほかのパンジーやビオラと比べて成長が一番早く育てやすい印象だ。
パンジーの葉の色が黒っぽくなっているのは低温障害?日焼け?何なんだろう。
鉢に植えたビオラたちも株を成長させ、花数が増えてきた。色がなんとも言えない。
パンジーのピカソシリーズは花のサイズがすごく大きい。株がなかなか大きくならない中で咲いたもんだから、株を覆いつくしてしまうようなデカさだ。原色系のこの色がまた不自然なほど鮮やかでまぶしい。
渋い大人な色合いのパンジー。環境条件のためか、品種特性なのか、このパンジーの成長は比較的ゆっくりで、開花もゆっくり。
パンジー エクリプスの一番花が開花したころ、パンジー ナチュレは順調に株を成長させ、花数も増えてきている。
ここはパンジー ピカソをデージーと平行で植えたところ。株の周りにある白い小石大の粒や緩効性肥料をパラパラとまいたもの。
このビオラも品種特性か植えた場所の影響か、開花がゆっくりだった。ほかと比べてなかなか大きくならないので、何か根腐れとか、不調になっているのではとハラハラした。
開花最盛期!
7月に入ると株も大きく成長し、花数は数えきれない。パンジーやビオラは1つの花が終わると可能な限り花がら摘みをしてきたけど、ここまで来るともはや手に負えなくなってきた。最初に想像した以上にパンジーもアリッサムも大きくもこもこに成長した。そしてこの2つの花の色合いはミツバチを呼びそうな雰囲気だ。
このビオラの色がすごくキュートで花の形もかわいい!この鉢には4株のビオラを植えた。株がそれぞれ競うように成長し、大きくなってからは1つの大株に合わさったかのような状態になった。花も数えきれないくらいバンバン咲いてくれた。写真をよくみると、茎が気持ち長めになってきている。夏になり外気温が上がったことと、株が成長したことにより上に上に長く株が盛り上がりを見せ、やや徒長気味になっている。
ちなみにこの鉢。近所のシルバー人材センターで不用品として敷地内に転がっていたもの。欲しい人はご自由にどうぞ、ということでもらってきた。ペンキでダークネイビー色にした。
パンジービオラたち、みんな花大爆発というくらい本当に無数の花を咲かせてくれた。北海道、寒冷地では6月下旬から7月上旬がパンジーやビオラの最盛期だ。
この後は株がこれ以上大きくなることはなく、縦方向に長くなって少しずつ傷んだ株や花が出てくるようになった。夏になり暑くなると1つの花の寿命もとても短くなり、すぐに終わってしまう。そして花の数も多いことから、花がらつみは本当に追いつかなくなり、そのまま放置せざるを得なくなっていた。
寒冷地とは言え夏は暑く、ジリジリと照りつける日差しの下でじっくりと無数の花を積むのもなかなか酷な作業でもあったので、仕様がない部分もある。当然そうなると株の老化が加速していくので、時期を見計らってバッサリと切り戻しをするか、抜いてしまうかの決断をすることになる。
7月の末に徒長していたパンジーを株下から数センチのところでバッサリと切り戻した。そこから約1ヶ月、暑い間は花を咲かせず株の休息期間となり、9月には写真のようにワンシーズン2回目の開花最盛期となった。ただし、切り戻したものの1/3の株はそのまま傷んで復活ができず枯れてしまったものもあった。
9月一杯は咲き続けてくれたものの、末頃になるとやはり株の老化は避けられず、寿命を迎えた。たくさんのきれいな花を見せてくれたパンジーやビオラたち、春から秋までの長期間に渡って楽しませてくれる庭にとってはなくてはならない存在だ。