百日草の英名は「ジニア」。キク科の植物で暑い時期にも花が休むことなく咲き続ける一年草である。ジニアのタネまきからの成長記録を報告します。
百日草のタネは大きくまきやすかった。3月の末に室内でセルトレイに一粒ずつまいてみた。タネの上に土を薄くかぶせ、底面給水で水を吸わせると5日目くらいには発芽した。その後の成長も順調に行き、本葉が出たあとはさらに力強く成長してくれた。
幼苗がある程度大きくなったころの4月中旬にポットに移植することにした。4月末には外気温が上がり、ちょうど株も丈夫になってきたので屋外で管理することにした。さらにそこから半月ほどがたち、ポットの中でつぼみをあげてきたので庭に定植した。
株は小さいけれど、小さな株から双子の花を咲かせている。百日草(ジニア)の花はよくみると花の中にさらに小さな黄色〜オレンジ色の花が咲いている。白い花びらに中央の赤のコントラストがとても美しい!
この場所にまとめて10株を植えた。植えた場所はほかの場所同様、開拓したばかりのところなので、土をふるいにかけて石ころや雑草の根を取り除いた。そこに牛糞堆肥や腐葉土の有機質を投入し、緩効性肥料(マグァンプK)を適量混ぜ込んだ。植えたばかりのころは気温が低く生育適温に十分じゃないためか、葉はなんとなく黒っぽくなり元気がなかった(低温障害??)。
それでも夏になり気温が上がるにつれ株は元気を取り戻した。株サイズも日増しに大きくなって行った。今回植えた「ザハラ スターライトローズ」は矮性で草丈が高くならないようで、地面から20〜25センチ程度の高さ。一般的な百日草は高性が多く、80センチくらいまで成長するのだとか。このザハラシリーズは背が低いので、地植えだけではなく、コンテナやプランターの寄せ植えにも適しているかも。
花数が増えてきたころ。気温があがるほどに生き生きとして来る様子が見えてきたので、やはり百日草は夏の花だなあと思った。そしてこの頃に気づいたのが花もちの異常な長さ(もちろんほめているのだけど)。
驚くことに最初のころに咲いた花が1週間、2週間、3週間と枯れずに咲き続けている。風雨にさらされるとさすがに花色はくすんできたけど、ピンと花びらを伸ばし形を保っているのがスゴイ。まさに名前の由来である100日間咲くというはこういうところから来るのだと感心した。
ブローディアとのコラボ。花が先進むと、真ん中の丸いところが大きくなって張り出してくる。管理も楽で花がなかなか終わらないので、花がらつみもあまりすることなくゆったりと楽しむことができた。肥料は株下に化成肥料をパラパラと適当にまいた程度。
秋になりまだ残暑が残るころ。株が大きくなり、花数も多く開花のピークを迎えている。アブラムシなどの虫の姿もなく、本当に手がかからない。
10月になり気温が下がってきたころでも元気に咲いてくれていた。株が大きくなったので、ある程度の寒さにも耐えて花を咲かせてくれた。それでも日中に晴れて暖かい日や天気のいい日にはやっぱり夏の花らしく、生き生きと咲いている様子だった。
その後、10月下旬に霜が降りた朝に見に行くと、全ての株が枯れてしまっていた。寒冷地では春ごろから霜が降りるころまでの長期間楽しませてくれる。秋以降は庭に花が少なくなるので、百日草の存在感は大きい。
花も株も丈夫なので、なにかこう、頼りがいのある花だなあという印象を持った。育てるまで百日草自体をよく知らなかったのだけど、タネまきも比較的簡単で育苗もそれほど手がかからない。さらに庭に定植した後も手がかからず、株は大きく成長し、花も長く保ってくれるので、とてもおすすめ。