ガーデニングにハマった理由と寒冷地の庭

このブログで紹介している我が家ならぬ我が庭は、道東と呼ばれる北海道東部地方の中でもさらに東にある小さな街にある。北海道はよく道央、道北、道南、道東と大きく4つに区分して呼ばれることがあるけど、同じ道東とひとくくりにしても、十勝の帯広市とこの町はおよそ240キロの距離がある。この町からちょっと隣の町に行くには20〜30キロの移動は当たり前で、何か特別な買い物や大きな病院に行くためには100キロ先の釧路市まで車を走らせなくてはならない。

この町に引っ越してきて間もない時には、同じ北海道でもこんなに距離感覚が違うものかと驚いた。札幌と旭川間は約140キロあって、旭川に行くというと「遠いなあ」という感覚だった。ここでは、その3分の2の距離を日帰りで買い物に行くのが普通で、北海道外に住んでいる人には信じられないかもしれない。

5月 開拓したばかりのわが庭

そんなわけで、これだけ広い北海道なので、場所によって天気が違うのは当たり前だけど、もっと言うと気候が違う。この周辺の町は日本で一番最後に桜の開花が発表されるところで、札幌の開花から2週間後、ゴールデンウィークが終わったあとに咲く。ある年には3月後半に東京出張で開花を見て、4月後半に札幌で見て、そして5月に地元で見てと、1年に3回桜の開花を経験した。

7月 開拓2ヶ月目の庭。なかなか頑張った!!

そして春が来た、夏が来たといっても気温が安定しないこともあり、6月や7月でも暖房のスイッチを入れることがある。夏は暑い日があるにはあるけど、30度を超える日は数えるほどで、1週間あるかないかくらい。こちらの地元出身の友人は「半袖はいらない」とすら言っていたこともある。

札幌や十勝と比べると明らかに涼しく、寒い日が多い。夏は雨が多く、冬は晴れている日が多い。冬に晴れているということは放射冷却現象のせいかとても寒く、1〜2月は氷点下20度まで気温が下がるのは当たり前で、草花にとっては生き残るのがかなり厳しい土地。雪は札幌より少ないけど、身の危険を感じるほどの暴風雪が1シーズンに3回ほどくる。

庭から20キロくらいのところ。引くぐらい鹿がいる。

花や野菜のタネ袋の裏には「暖地」「温暖地」「寒冷地」とあるけど、近所に住むお花好きのおじさんに聞くと「寒冷地」よりも年によっては寒く、当てはまらないこともあると教えてもらった。メーカーや植物の種類によっては、タネ袋に「寒地」という表記があるものもあり、その場合にはそれを参考にすると良いみたいだ。

知床連山

ガーデニングを始めてまだ数年。まだまだ分からないことだらけで、試行錯誤で花や野菜を育てている。園芸にはまったのは、数年前にホームセンターでミニトマトの苗と名前も分からずに適当に花を買ってきたのがきっかけ。一番安いプランターに一番安い特価の培養土を入れて植えた。

管理は放置で肥料なんて1ミリも考えなかった。。何も分からず、花もミニトマトも土に植えさえすれば、花が咲いたり、実がなるものだと思っていたけどこれが大間違い。花はポツポツいじけたように咲くばかりで、ミニトマトは葉は茂っていたものの、実が全然つかない。

ある時、それらを前にして「これは、、なんとかしなくては」と図書館で本を借りてきたり、インターネットで調べたり、詳しい人に聞いたりをし始めた。しかし、時すでに遅しで、そのシーズンはミニトマトはなんともならず終わってしまい悔しい思いをした。一方、花の方は大きくこそならなかったものの長く咲き、手をかける楽しみと愛おしさを教えてくれた。

故郷、札幌の家の近くのモクレンの木

30歳前後の男が仕事から帰ってくると花がらを摘み、休みの日には土いじりをしているもんで、近所のおばちゃん、おじさんたちに声をかけられることもすごく増えた。植物の話や天気の話をしているうちに、なるほどご近所さんとの世間話はこういうものかと、これまた新たなことを学んだのだった。

こんな感じで、手探りで始めたガーデニングのおもしろさと奥深さを記録に残そうとこのブログを始めた。おおざっぱでいい加減、面倒くさがりの性格が災いして失敗記録も多くなると思うけど、できる範囲でガーデニングを楽しんで行きたい。

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