3月末に室内でタネをまいたマリーゴルドの成長記録。タネが大きいのでセルトレイのセル1つに1つずつタネを置き、軽く土を被せて底面給水。3~4日で発芽した後は順調に育ち、幼苗時から株が強いのでポットへの移植もほかの草花よりも簡単だった。室内でも徒長することなく、順調にというかむしろ成長スピードが予想以上に速いくらいで春を迎えた。
ゴールデンウィークに屋外に出して、以降は外で管理。5月中旬に定植した。急に夏のような強い日差しが来て葉が黒くカサカサに葉焼けをしたと思えば、なかなか温度が上がらず寒い日が続いたりと天候が安定しなかったので、定植後の株の成長はあまり動きがないように見えた。6月10日に一番花が開花した。
タネまきで数十株の苗ができたのでこんな感じで植えた。庭の真ん中にあるこの花壇には、中央にグラジオラスとボタンを植えた。両側面にはパンジー。そしてマリーゴールド。種苗会社のカタログをみて白いマリーゴールドの存在を知ったけど、こうしてパンジーのカラフルな色合いの横に植えることになったので、白を選んで正解。花は完全な白というよりもややイエローがかっているけど、やわらかく優しげな印象の色合い。
7月に入り気温が上がるとパンジーやビオラはぐったりし始めてきたけど、マリーゴールドは自分達の出番だと言わんばかりに成長を加速してきた。株がモリモリと大きくなり花数がにわかに増えてきたのがこの頃。1つの花もふんわりと大きく丸く咲くのでとてもかわいい。
秋になってからは夏よりもむしろ開花が本格化してきた感じだった。9月中旬から10月にかけて気温が下がってきても勢いは衰えず株は大きく花はポンポン咲いていた。秋の終わり頃にはほかの花が終わりを迎え、庭が寂しくなってきていたけど、マリーゴールドと百日草が最後に盛り上げてくれた。
そして、この花のとてもいいところは花持ちがいいところで、1つの花は1週間、2週間と咲いてくれるところ。花弁が多少傷んできたりするけれども、新しく咲いた花との色のグラデーションを楽しむこともできる。そして花が大きく茎もわかりやすいので、終わった花もとても摘みやすい。
不思議だったのは、このマリーゴールド、なぜかクジャクチョウ(孔雀蝶)というチョウチョを大量におびきよせた。9月中旬から10月にかけての晴れた日の一時期ではあったものの、相当数(100匹以上はいた!)のチョウチョがせっせと蜜を吸っていた。
写真の白丸で囲ったところはクジャクチョウ。なので、人がマリーゴールドの横を通るとチョウチョが一斉に舞い上がるので「うわあ」となる。北海道の動植物に詳しい友人(町の学芸員)に来てみてもらったら、こんなにたくさん群れているのは見たことがないと言って写真を撮っていた。
ほかの花にはあまり興味がないようで、なぜかマリーゴールドに集団で集まっていた。蜜を吸いやすいのかな。クジャクチョウは本州では標高の高いところでしか見ることができないらしいけど、北海道では頻繁ではないものの、平地でもみることができる。
世界中に分布していて、日本にいるクジャクチョウの亜種は「Inachis io geisha」と「ゲイシャ」という名前がついているらしい。そして「io(イオ)」はギリシャ神話のゼウスの妻ヘラに仕えた美女の名前で、イオは際立った美しさゆえにゼウスを魅了するほどだったようだ。いずれにしてもクジャクチョウのこのあでやかな模様を例えて名付けられたようだ。
クジャクチョウは成虫のまま越冬するらしく、長い氷点下10度~20度以下の環境を耐え抜くなんて、なんともたくましい。庭にはクジャクチョウ以外にも季節を通じて様々なチョウがやってきていた。サルビアにはモンシロチョウがやはり数十匹単位で来ていたし、キアゲハ、カラスアゲハ、アカマダラ?のような蝶も来ていた。まさにバタフライガーデン?