明けましておめでとうございます。皆さまのお正月はいかがだったでしょうか。いつもより少しはゆっくり出来たかもしれませんし、いつもよりもお忙しい時をお過ごしになった方もいらっしゃったかもしれません。花友の皆さんにとって今年も素晴らしい年になりますようお祈り申し上げます。
年が変わったと言っても今年はどこにも出かけず、家でゆっくりのお正月となり、普段の休みの日と大きく変わらず家でグターっとしていました。
ここ数年はアマゾンプライムとかディズニープラスとか動画配信のサブスクがあるので、お家にいながらにしてかなり色々と楽しめるようになりました。アップルTVではお正月限定で無料で観られるお試し作品なんかも配信されちゃって、年末年始の長い休みで、時間はあるはずなのに時間が溶けるように過ぎていきます。気付いたらもう1月3日が終わる。。。
毎年1月1日の新聞を楽しみにしています。いつもよりも分厚くて、チラシが沢山入っていたり、記事の雰囲気も好きなのだけど、その中でも大手出版社を中心とした元旦だけの広告記事がとても面白い。
年の始まりを意識したキャッチコピーというのか、文章やメッセージがとても秀逸で、その道のプロが企画、構成したものには違いないとは思うのだけど、その文の巧さに「すごいなー」と読んでいてとても爽やかな気持ちになる。子どもの頃とは違って、お正月と言えどもいつもとそんなに変わらない1日の始まりだけど、やはり元旦は大切な1年の始まり、節目として、前向きな気持ちにさせてくれる。
以下に出版社ごとの広告記事を紹介してみます。
いつだって、出会ったときが最新刊
「40代になってようやく漱石適齢期に入りました」とは、あるエッセイストの言葉。著者の執筆時の年齢で読むというのが彼の主義。ある作家は、「古希過ぎて『赤毛のアン』を初めて読んだが、大いに感動した。いい物語との邂逅に年齢は無関係」と言います。
夢を膨らませる時期、力を蓄える時期、人生を振り返る時期……。書物は、人生の様々な局面に応じて知恵や勇気や癒しをくれます。何十年も前に書かれた小説、遠い外国のノンフィクション、一昔前のエッセイ、大正期の詩集ー。よい書物は私たちに寄り添い、箴言をささやき、背中を押してくれます。
昔刊行された本でも今月の新刊でも、出会った時が一番のタイミング。今年も書店の棚いっぱいに並んだ新潮文庫3000点は、未来の読者に連れて帰ってもらうのをドキドキしながら待っています。
新潮社
これはもう正月から本屋さんに行って文庫本買いに行きたくなりますよね!Amazonや楽天じゃなくて、近所の書店に行きたくなる。
道は百も千も万もある。
司馬遼太郎『竜馬がゆく』(文春文庫刊)より今年、文藝春秋は創立101年目を迎えます。
そして文春文庫は創刊50周年。
話題のニュースサイト「文春オンライン」につづいて「週刊文春 電子版」「文藝春秋 電子版」もスタートしました。『竜馬がゆく』の漫画化をはじめコミックにも本格的に挑戦します。
変化を恐れない。
文藝春秋のこれからの100年をどうぞお楽しみに。
文藝春秋
週刊文春とか、新潮もそうだけど、近年は芸能ネタだけではなくて、政治家にも鋭く切り込んで、大臣や議員の辞任のきっかけを作ったりしている。マスコミのあり方とか色々議論されることが多いけど、考えさせられるなあ。
信じられる。
不確かな情報が拡散し、想像もしなかったことが次々と起こる時代。
私たちにとって、本当に信じられるものはなんだろうか。
いつの時代も、信じられる辞書でありたい。
変化する時代に、変わらない信頼を。
大修館書店
大修館書店は「ジーニアス英和辞典」とかを出版している。
理性に立ち返るー。
岩波書店人間たちが理性の導きから生きるということは稀にしか起こらず、むしろ彼らの多くはねたみ深く、互いに不快な存在となるようにできている。にもかかわらずに人間たちは孤独の生を貫くことはほとんどできず、その結果「人間は社会的動物である」というあの定義が多くの人々のお気に入りとなった。そして実際に、人間の共同社会からは、害に比べればはるかに多く利便が生じるようになっているのである。だから人の世を風刺家は好きなだけ笑いものにし、神学者は好きなだけ忌み嫌うがよい。また憂鬱家は未開で野蛮な生を力いっぱい賞賛し、人間を軽蔑して獣に感嘆するがよい。それでもなお彼らは経験によって思い知るでろう。人間たちは助け合うことではるかに容易に必要なものを手に入れることができ、また結合された力によらなければ、いたるところに迫る危険を避けることはできないということを。獣の所業より人間の所業を観想するほうがはるかに価値があり、われわれの認識にふさわしいことはいまは言わないにしてもである。
スピノザ全集 第Ⅲ巻『エチカ』「第4部 人間の隷属、あるいは感情の力について」
岩波書店は昨年からスピノザ全集を出版している。1面いっぱいに正月からスピノザの引用を載せるという、この思い切りのよさ。わかるようなわからないようなこの文章、わかる人にわかるのでしょう!
World meets KODANSHA
2023年も「おもしろくて、ためになる」を世界へ。
たった一人のありえない挑戦が、時代を変えた。
たった一人のありえない発想が、常識を塗り替えた。
そう。いつだって世界を動かすのは、誰も想像すらしなかった「ありえない」物語なんだ。
2023年も、私たち講談社はこの思いを胸に、
作り手と読み手がありえない物語で交差する世界を作っていきます。
講談社
「本がすべてじゃない」と書いてある本。
「不立文字」とは、本当に伝えたいことは決して文字では表せず、教えるべきものほど言葉の外にあるという、禅の基本のひとつです。
でも、このスヌーピーの教え、実は「本」に書いてあるのです。
うーん、本って、やっぱり深いなあ。そう思いませんか?
「本がすべて」ではなくても、本が私たちに伝えてくれることは、まだまだたくさんありそうです。
本って、やっぱり深い。
光文社
小学館が歩んできた100年は、
信じることを諦めない100年でした。
「この漫画は、きっと世界に届くはずだ。」
「この知識は、きっと子どもの可能性を広げてくれる。」
あの人気漫画も、図鑑も、さまざまな本も、
信じることがエネルギーとなって実現したものばかり。
さぁ、101年目。
小学館は変わらず、
信じてみることから始めようと思います。
「今年はいいことがありそうだ」と。
信じてみよう。
小学館
新しいことが
必ずおもしろい訳じゃない。
ただ、おもしろいものは
必ずどこか新しい。
回り道をたくさんしよう。
ギリギリで生まれるひらめきを信じよう。
昨日とちがう答えを見つけよう。
集英社は今日も考える。
ワクワクで、ドキドキで、ゾクゾクで。
キミの心を高鳴らせるため。
もっと
もっと
おもしろく。
集英社
どの出版社の広告も共感できるし、なにか勇気づけられる感じがする。文章や切り口は違えども「おもしろい」「楽しむ」「変化」「信じる」の言葉や発想が共通しているような気がする。
この4つのキーワードを大切にして、今年1年も頑張りたいと思う。