タキイ種苗の通販サイトからユリの球根福袋を購入した。以前から球根福袋セットはすごく気になっていて、具体的な品種などの中身は分からないものの定価で買うよりもずっとお得らしいということは知っていた。しかしネックだったのは球根が到着する時期。いつ届くのかが分からず、それによっては時期が過ぎてしまっていて植えることができない。だけど、安いし、、、と考えた末、勇気を振り絞って買った。
目次
球根の到着
ということで、冬の12月中旬に届いた。。植えることができたかどうかはひとまず置いておいて、まずは福袋の中身の紹介!
- 八重咲きオリエンタル スノーボード 2球
- 八重咲きオリエンタル ホワイトアイズ(ダブルカサブランカ)2球
- オリエンタルゆり サロニキ 2球
- オリエンタルゆり コンカドール(イエローカサブランカ) 2球
- オリエンタルゆり カサブランカ 2球
- オリエンタルゆり アカプルコ 2球
- オリエンタルゆり イエローウィン 2球
- カサブランカお徳用 5球
- すかしゆり パーティーダイヤモンド 5球
- すかしゆり カフェノワール 2球
以上、結構なボリュームだった!八重咲きの「スノーボード」や「ホワイトアイズ」はカタログで見ていて欲しかったので当たり。カタログの定価を見てみるとホワイトアイズだけでも2000円で福袋の半額に達してしまう。この福袋かなりお得だった。元々がホームセンターで買うよりも定価が高いというのはあるけど、届いた球根はさすがどれも品質がよく、しっかりとした高品質なものでした。
越冬作戦
そしてこれらの届いた立派な球根をどうするかというところ。外気温はすでに氷点下まで下がっているので、寒さで地面が凍っていて植物を植えられる状態ではない。それどころか、場所によっては雪が降りつもっていて、そもそも土が見えない状態だ。無理矢理に植えたとしてもあまりにも急な環境の変化でせっかくの球根たちが痛んでしまうかもしれない。
ここでちょっと思いつきで試してみた。
まずは大きめの9号程度のビニールポットを買ってきた。これを2個1セットで使う。ポットの1つの底をくり抜き、それをもう1つのポットの上に重ねた。コップを縦に2つ重ねた感じ。そこに培養土を入れて球根を埋めた。通常のポットよりも深さがあるのでユリの球根を植えても余裕がある。
これを12月下旬から1月末まで室温よりも涼しい玄関に放置した。時々土を湿らせる程度に水やりをした。ユリの性質上、寒さには一定期間あてないと花芽が出ないと聞いたので、1月の末の大雪の日にポットを並べたトレーごと雪の中に埋めてしまった。
そして春、3月末になり雪どけ。雪がとけてポットが見えてくると、その中に発芽しているものがあるではありませんか。このまま外に放置すると霜があたって痛むと思い、再び玄関の中へ。
そこでまた1ヶ月ほど放置した。玄関ではこの間、ユリたちがニョキニョキと芽を出し、ほぼ全てのポットからの発芽となった。いよいよこれはお天道様の下に植えてあげなくてはかわいそうと思うのだけど、4月はまだまだユリにとっては寒いのではないかと遅霜の心配などもしながら、天気予報をみて4月末のゴールデンウィークに定植した。
株の成長から開花
定植したところ。室内でけっこうな大きさまで成長してしまった。
日がたつにつれ成長していく姿を確認し安心した。
オリエンタル系はニョキニョキと伸び、葉を展開させてきた。
病気が発生してしまった株が出てショック。葉が茶色くなって枯れてきた。最初は1、2枚だったのが広がってきている。なんという病気なのかを特定することはできなかったけど、他の株に感染するので、病葉や株はすみやかに取り除くことが推奨されるとのこと。このあと、泣く泣くバッサリとカットした。
7月になるとつぼみをあげた株が出てきた。
すかしゆりの開花が早かった。カフェノワールというちょっとおしゃれな名前のように、素敵な色合いのユリが咲いた。株は高さ1メートルくらいと小型の印象だけど、花色は目を引く。カフェノワールはフランスのコーヒーの飲み方の名称らしく、ブラックコーヒーをエスプレッソのような小ぶりのデミタスカップで飲むことを言うらしい。
やはりスカシユリの開花はオリエンタル種と比べて早い。こちらもピンクがとても鮮やかで太陽光に反射してキラキラしている。花サイズも大きく賑やかな印象。
7月後半にはオリエンタル種も順番に開花してきた。ユリの甘い香りがすごーく漂っていて、庭がお盆時期のお花屋さんのような感じになった。ユリの香りは強いので人によっては苦手だと思うけど、自分はなにか懐かしさ、ノスタルジーを感じて子どものころの祖父母と過ごした記憶が甦ったりする。
サロニキといいイエローウィンといい、色がとてもきれいでまぶしい。何かこう「生きている」というような力強いエネルギーを感じるほど。だけどその力強さは荒っぽいものではなく、エレガントというか、なんというか、、自分はいったい何をいっているんだ。
八重咲きユリというものを初めてみた。なんなんですかこの迫力は、というような咲きっぷりである。
斜め下向きで豪華な花を咲かせている。このイエローカサブランカは美しく咲いたものの、普通のカサブランカは病気が発生し、きれいな花を咲かせることができなかった。花も葉も茶色くクシャクシャになってしまい、株も早くに枯れてしまった。カサブランカの球根は7球も植えたのに残念でならない。株の成長時点で茎が細く弱々しい感じだったので、病気だけではなく、成育過程の何かが良くなかったんだと思う。
ユリは植えっぱなしで手もそんなにかからないと言われていたけれど、病気や虫がついたものもあり、殺菌や殺虫剤などの散布は必要みたいだ。去年は春にユリを植えたところ、植えた時期も悪かったかもしれないけど、まともな花はひとつも咲かず、ほぼ全滅した。
アカプルコは2株中1株は病気で葉を落としてしまった。
これは去年植えてだめだったものだけど、今年は思い切り元気よく開花した。去年の分を蓄えていたかのように背丈はほかのものよりも高く、タワーみたいに咲き誇っている。
これもカタログで見ていて「すごいな」と思っていたけれど、実際に咲いてみて、やはりとても美しいと思った。株サイズが1メートルほどであまり大きくならなかったのと、生育環境のためか花サイズも小さめ。これだけの花を咲かせるので結構エネルギーを使うと思うけど、大事に育てて株を大きくしていきたい。ご近所さんから最初「これはなんの花?」とよく聞かれた。たしかにユリらしくない。
ユリ福袋でとても豪華な夏の庭を作ることができた。北海道で12月とか売れ残りのセール品を買った場合でも、翌年に開花させることができるのが分かった。スイセンの福袋にも挑戦したいところだけど、ユリと違い植え時期をごまかすことができないと思うので厳しいかなと思う。