アブラムシとの戦い「アーリーセーフ」を使ってみた

夏らしくスカッと晴れ渡るような天気が少ない。そのせいなのか、はたまた育て方が悪いのか花たちにはカビ病や虫が多く発生している。

ユリ「カフェノワール」

ユリは葉枯病と思われるような病気が広がっていて恐ろしい。最初は葉っぱ1枚だけについていた斑紋状の症状が、瞬く間に広がって行く。特に雨が降ると感染の広がりは加速して行く。

シャクヤク

ユリは当初思っていたよりも病気に弱く、天気や植え方、育て方が合っていないのか、毎年病気との戦いになっている。バラ以上に簡単に広がり、葉っぱを落としてしまうので、殺菌剤を散布しても追いつかない。この間も、ようやくつぼみが大きくなってきた2本のユリの葉が、病気の影響ですべて葉を落としてしまったので、泣く泣く根本からバッサリと切ってしまった。

今年のアスターは枝咲きで茎が長いので切り花として使い勝手がとても良い。

ビニールハウスの中ではアブラムシの被害が出ている。3週間前にナスについているアブラムシを発見した。バラについたアブラムシであれば「今年も出てきたな」くらいで、殺虫剤をシュッとやるか、オルトランを散布すれば良いのだけど、野菜となると食べるものなので、なるべく強い薬は使いたくない。

グラハム・トーマス

そこで、ガムテープで取りつぶすという物理的な方法で対処することにした。しかし、これがいたちごっこになり、取り切ったと思っても数日経つとまた元の状態に戻ってしまう。アブラムシは1匹、2匹でも残っているとあっという間に増えてしまう。やはり背に腹は変えられないということで、まだ実がついていないということもあり「マラソン乳剤」を散布した。

バジルにはアブラムシはあまり付かない

農薬の散布により一時期にはアブラムシの姿は消え、このまま戦いに勝利したかと油断をしてしまった。先週再びナスを見た時には葉裏にたくさんアブラムシたちが復活していた。しかもナスの花もアブラムシの被害を受け、カビて腐っているものが続出した。

ブルーベリー

アブラムシは葉や花の水分や栄養分を吸って生き延びるのだけど、これ自体は植物にとっては大した影響はないらしい。問題はアブラムシたちの排泄物がベトベトとして糖を含むものなどがあり、ここからカビ病が発生して植物を弱らせ、腐らせてしまう。そして糖分を含む排泄物にはアリが引き寄せられるので、庭でアリが群がる植物が入れば、アブラムシがいることが多い。

金魚草 一番花の花穂は高くすらりと咲き、これからの2番花以降は低いところで数多く咲いてくれそうだ。

あらためてホームセンターに行ってアブラムシ対策にいいものはないかと探してみることにした。そこで「アーリーセーフ」という農薬をみつけてきた。アーリーセーフはハダニやアブラムシ、コナジラミなどの代表的な害虫に効果があるほか、うどんこ病などのカビ類も防除できるとのこと。

ヤシ油由来の「脂肪酸グリセリド」というヒトや動物に害の少ないオイリーな成分が虫に付着し殺虫効果を発揮するようだ。使い方も簡単で、300倍程度に水で薄めたものを野菜収穫前日まで使用できる。この「前日まで」というところに安全性の高さを感じ、購入してきた。

フェリシア「スプリングメルヘン」

散布してみるとたしかに効果はあって、散布した翌日にはいなくなっている。ところが、3日くらい経つとまた元に戻ってしまうということが起きて、新たな攻防戦がまたしばらく続いた。

それから急に仕事など忙しくなり、2週間弱手をかけることができなくなってしまった。先日、久々にナスの葉裏をみると時すでに遅しで、、アブラムシの大帝国が築き上げられていたのであった。もはやこれ以上拡大するとほかの野菜にも広がることが懸念されたため、苦渋の決断でナスを処分した。本当に調子よく育っていたので残念すぎる。

デルフィニウム

数日後、今度は同じビニールハウスのピーマンにアブラムシを発見してしまった。本当に腹が立つやつらだと思い、まずは農薬散布前に怒りにまかせ、手で葉の裏をくまなくブチブチブチとやってやった。今まではアブラムシなんて気持ち悪くてこんなことできなかったけど、最近はアブラムシ軍団に対する非情さが身についた。

マルバ「モスカータ・アルバ・ホワイトパーフェクション」

それから数日置きにアーリーセーフを散布していくと、かなり効果がみられ、アブラムシの姿は見られなくなった。昨日も1、2匹見つけたので、圧殺攻撃&アーリーセーフを行ったところ、今日見た時にはくまなく探したけどアブラムシの姿はなし。

ハウス内にミニトマト。トマトには不思議とアブラムシはほとんどつかない。

バラにびっしりとアブラムシ軍団がついていたので、これにもアーリーセーフとオルトランのW攻撃を行ったところ、確認できた範囲では姿を見なくなった。ビニールハウス内は野菜の植え方にも課題があって、想像していた以上に大きく育ち、株と株との間が狭く密植状態になってしまい風通しが悪くなってしまったのも影響していたと思われる。肥料も効きすぎたのもある。

シャクヤク「シャーリーテンプル」

アーリーセーフはアブラムシ被害が大きく広がってからだと、なかなか効果を十分に期待するのはむずかしいかもしれない。アブラムシが出始めの初期段階に散布するのがより効果的みたいだ。

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