5月21日 湧別町にある「かみゆうべつチューリップ公園」に行ってきた。
昔、バスガイドをしていた姉がここのオリジナルキャラクターである「チューピッドくん」のキーホルダーをお土産で買ってきてくれたことがあり、それがやけに印象に残るかわいさだったので、園芸に興味を持つ前から一度は行ってみたいと思っていた。
5、6年前の冬に用事で紋別市に行った時、途中立ち寄った道の駅でチューピッドくんが売っているのを見て、開花シーズン外に来たことをちょっと残念に思ったりもした。それから漠然とそのうちに行きたいとは思っていたものの、チューリップ開花時期はガーデニングシーズン開始直後ということもあり、あっという間にシーズンを逃してきた。ようやく今年訪れることが出来た。
園内はシーズン最盛期ということもあり、午前10時前に到着したにもかかわらず駐車場には次々に車が入ってきていた。公園周辺にある学校の駐車場まで特設駐車場になっているほどで、周辺は交通量も歩いている観光客もたくさんの人がいた。
この前に行ってきた大空町のシバザクラ公園もそうだけど、にぎやかな観光地というのがすごく新鮮に感じられると同時になにか懐かしいような気分もあった。
入園券売り場の前には体温を測るコーナーがあり、そこを通過すると券売機で入園料を払うようになっていた。券売機の前が行列になっていたので、その横には係の人が2人1組になって入園券を手販売していたりもした。入園料は大人600円。シーズン券は1000円で期間中はフリーパスになるようだ。
公園内は想像以上の光景が広がっていた。
時々、夕方のニュースの中継映像で公園内の様子は見ていたのだけど、やはり実際に行くと広大なチューリップの迫力がすごかった。思わず「うわぁー」と声が出てしまうほどで、周りにいる人たちも一様に驚きの声をあげていた。約200種類のチューリップが植えられているらしく、家の近所で見たことのないものばかりか、販売すらされているのを見たこともないような珍しい品種もたくさん咲いていた。
色々な種類の原種系や野生種チューリップが植えられていると思われるコーナーもあった。原種系は園芸種よりも開花が早いものが多いので、すでに開花が終了しているものが多かったけど、ここも面白いコーナーだと思う。これから咲きそうなものもあった。けっこう珍しいものがあり、ここじゃないと見ることができないものもありそう。
園内を周遊できるバス「チューピッド号」というのも走っていた。
これだけのチューリップの数があるので、花の香りも感じられ幸せな気分になった。シバザクラの時と同様に、あまり香りの印象が強くない草花でも、開花している数が一定数を越えてくると花の香りがすごい。
品種ごとに植えられている花壇が絨毯のようになっている。見る角度によっても印象が変わるので、縦から見たり横から見たり、はたまた斜めから見るなど、楽しみ方も色々とバリエーションをつけることもできる。風車展望台や公園内の端の方にある高台に乗ってみるのも良いのだけど、膝をかがめたり、しゃがんで見るだけでも見え方が変わるのが面白かった。
帰ってきてから改めて写真を見ても思うところだけど、チューリップの花がらがほとんどないのがすごい。ピークが過ぎている品種もあったので、花びらがあちこちに落ちていてもおかしくないのだけど、それがほとんどないので、かなりまとまった、まめな手入れが行われているのだろうと思う。あまり手のかからないチューリップとは言え、これだけの数があるので大変な作業量だと思う。朝方とか夕方とか皆んなで一斉に手入れをするのかなあ、など想像した。
写真右側の立派で不思議な形の大きな建物は屯田歴史博物館「ふるさと館JRY」JRYはジェリーと読むらしく、JはJoin、RはRoots、YはYubetsuの頭文字を取っているんだとか。町を開拓した屯田兵の歴史を伝える資料やジオラマなどが展示されているらしい。
そしてこちらの方がチューピッドくんです。かみゆうべつチューリップ公園イメージキャラクターで、もう1人パートナーの「リップちゃん」というのもいるらしい。
見つけた瞬間「あ!チューピッドだ!」と、不覚にもディズニーランドでミッキーをみつけた時のような軽い驚きと感動を感じてしまい、写真を撮らせてもらった。近くいた係の方に「一緒に写真撮りましょうか?」と声をかけていただいたにもかかわらず、「いや、それは大丈夫です。。」と断ってしまったけど、やっぱり一緒に写真を撮ってくればよかったかもと思っている。
チューピッドショップ内では、いろいろなクラフト雑貨が売られていたり、チューリップの球根予約販売がされていた。単品品種での購入はできず、複数の品種で構成された3種類のセットでの販売。30球で2000円で送料別。北海道であれば球根定植適期の10月ごろに送ってくれるらしい。セット内容は珍しい品種は入っているものの、できれば単品で買いたいところ。価格的にもけっこう割高感があると思う。
開花している花をそのまま掘り取って持ち帰ることができるコーナーもあった。1株100円で好きな品種を持ち帰ることができる。子どもたちが楽しそうに球根を掘り上げる姿や袋いっぱいにチューリップを入れて持ち帰る様子はとても幸せで平和な光景だった。チューリップはほかの草花よりも、より親近感を感じる花であり、全世代に愛されるものだと思う。3歳の子どもでもチューリップと聞くと花の咲く姿をイメージできるほどではないかと思う。
ムスカリが無数に植えられた成形花壇。ほとんど終わりかけているけど、最盛期はブルーの鮮やかさがすごかったのではないかと想像された。
大人も子どももみんなが楽しめて幸せになれる場所でした。