すっかり気温も下がり、夜にストーブをつける日も出てきた。ついこの間まで「あついあつい」と思っていたけど、季節の流れは本当に早いものだ。と、毎年この時期になると書いているような気がする。そして来年もまた同じことを書くのだろう。
秋から冬にかけてのこの時期のガーデニングもまた充実していて、慌ただしい気持ちになる。1年草花やプランターの片付け、チューリップなどの秋植え球根の植え付け、宿根草の切り戻し、そしてバラの冬囲いと、やることが盛りだくさん。
去年はチューリップも前の年から植えっぱなしで、ユリの移植もなかったので比較的作業が少なかったけど、今年は花壇の改造をするので、ちょっと作業量が多い。チューリップとムスカリは初夏のうちに掘り起こして保管していたし、ユリも9月末から少しずつ掘り起こしては場所を移動したりしている。
球根植え作業つらい
ユリの移植はなかなか大変で、地中深くに球根が植っているのもあり、がっちりとたくさんの土を抱えているから、掘り起こすのが一苦労。手持ちスコップ(移植ゴテ)だと掘り取るのが難しいので、剣先スコップでガバッと掘ってみるのだけども、時々間違って球根にスコップが刺さり、真っ二つにしてしまったことが何度もある。Youtubeの「カーメン君ガーデンチャンネル」がとても面白く、しばらく前からフォローさせてもらっていて、ちょっと前の動画で「ガーデンフォーク」について紹介されていた。
そして我が庭でも、去年からこれを使うと球根や宿根草の移動がすごく楽なことを知って、手放せなくなっている。スコップよりも植物の根を切り過ぎることがないので、移植に伴うダメージも多少は軽減できているような気がしている。球根も深いところから、てこの原理でグイッと引き上げることができるので、球根を傷つけるリスクが少なく、力をそれほどかけなくても掘り起こすことができている。
秋に植えるために注文していた球根たちが揃った。メインは「花の大和」さんで注文したもので、注文時には10月下旬に到着するとの事前連絡が来ていたけど、10月に入ってから早々と到着した。もしかしたら北海道(寒冷地)ということで、球根を植える前に地面が凍結する可能性を考慮し、優先して送ってくれたのかもしれない(?)
今年購入した球根の多くがアリウム。今まで庭づくりしていて、なぜかそれほど魅力を感じたことがなかったのだけど、今年育てた「丹頂」が思いのほかすごく良かったのと、初夏に訪れた上野ファームと森のガーデンで咲いていたものを見て、庭の中でのポイントやアクセントとして素晴らしいと思った。丸い花のかたまりが、ポーンと浮いているのが幻想的であり、なによりかわいい。
そして、良いと思うと色々な種類を育てたくなってしまって、ついついまた散財。欲しくなる衝動を抑えて吟味をしているつもりでも、気づくと沢山買ってしまっている。
去年もだけど、今年も随分と庭に予算を投入してしまって、、、大体もう良いところだと思うので来年はそんなに買わないでしょう、と毎年強く思うのに、来シーズンになるとまた気づくと買ってしまっているかもしれない。庭づくりをしていると、今回のアリウムやアイリスのように、新たな魅力に気づくことが結構あるから、どうしても欲しくなってしまうのです。
先日行った帯広で購入してきた球根たち。ジョイフルAKなどのホームセンターや音更町にある「マツダ樹生園」というコアな園芸店で購入してきたものもある。今シーズン、色々とお店を巡って感じたのは球根の値上がり。値上げの波は球根にも来ているかと複雑な気持ちになった。チューリップの球根もノーマルな品種でも10球で500円とか、ブランド品種になるともっと高くて、良いのがあったら買ってみようと思っていたのに、チューリップまではちょっと手が出せなかった。
売り場で熱心にどれにしようか吟味している男の人や「こんなのあるんだね!」と楽しんでいるおばあちゃん二人組など、花や球根を選んでいる「人」を見るのが好きで、なんだか幸せな気持ちになるのだけど、チューリップの値段を見ると、もうちょっと何とかならないかなあと思ってしまった。
園芸店さんによると、チューリップの主な生産国であるオランダでは、球根自体の作柄は良好で数も十分に確保はできているらしいけど、輸送費のコストが跳ね上がっているとのこと。ロシアによるウクライナ侵攻で輸送ルートが変更になったことや輸送機の減便、燃料価格の高騰で植物類を運ぶ環境も厳しくなっているのだとか。なので、球根自体の輸入数が今年は(おそらく来年も)不安定な状況なので、早くに売り切れた品種でも追加輸入が難しい可能性が高いらしい。出会った球根たちは、一期一会の出会いになるかもしれないので「これは!」と思うものがあればぜひ買ってください、とのことでした。
こんな説明を聞くと、買わずにはいられないですよね。目の前にある球根にも世界情勢の難しい状況が反映されているとは、色々と考えてしまう。
メルカリではそんな情勢を反映してか、ホームセンターに売っている球根がそのまま売られているものもある。地方に住んでいる自分のような人にとっては、お店も限られるので選択肢が広がってとても助かる反面、もしかしたら「うーむ…」と、これまた考えなくもない。
ホームセンターのコンテナで大量に売られていたカサブランカの球根。これを見て「一袋3個入り163円は安いぞ!!!」思ったのは自分だけ??ユリは庭に十分にあるので、新たに買う予定はなく、だけど、安いし、カサブランカはないからなあーと購入を決めた。
ところが、会計のレジにて、163円が3点、それがさらに2袋、と流れるように計算される様子を見て「あっ!!」となった。たしかにカサブランカは1個163円というだけでも安いから、まあ良いか!!と強引に気持ちを切り替えお店を後にした😭😢。
今年のお盆時期にホームセンターで購入したアリウム「ギガンチウム」の球根。大き過ぎて、もはや玉ねぎかニンニクという感じ。同じアリウムでも「丹頂」と比べると10倍かそれ以上違う。どんな花を見せてくれるのか、すごく楽しみだけど、果たしてちゃんと咲いてくれるのだろうか。球根が大き過ぎるので、加湿で腐ったり、凍害に合わないかちょっと心配だったりもする。
これらのアリウムを中心とした球根たちは、先週末に植え付けた。どこに植えようか場所に悩みながらの作業だったので、思ったよりも時間がかかり、チューリップは手付かず。これは今週か来週になるのだけど、チューリップの植え場所がまた悩ましいところで、どうしようかと思っている。花は春から初夏を彩るもので、とてもきれいなのだけど、花後の葉だけになってからの管理と、花壇の中での場所の占拠がちょっとネックなんですよね。
カマシアの球根は思ったよりも小さかった。「庭仕事の真髄」第6章に出てきたカナダのブリティッシュ・コロンビアの先住民たちの食料だったらしいので、もう少し食べ応えがありそうな形状やサイズ感だと思ってました。
「庭仕事の真髄」第6章 ガーデニングのルーツを探る
と、色々なことを思いながらの秋の球根植え作業、ちょっと大変だけど楽しみます。